先日(3月16日)は、露茜の木にC巣のクロオオアリが来ていましたが、今日(20日)は、18日から開花が始まっていたプラムサンタローザの木に同じくC巣のクロオオアリが来ていました。

クロヤマアリも来ていました。

クロオオアリの場合、サンタローザに来ているどの個体も腹部は膨れてはいませんでしたが、クロヤマアリは花の蜜を集めたようです。腹部が膨れたクロヤマアリがサンタローザの木から下りて行くのを見ました。

先日(3月16日)は、露茜の木にC巣のクロオオアリが来ていましたが、今日(20日)は、18日から開花が始まっていたプラムサンタローザの木に同じくC巣のクロオオアリが来ていました。
クロヤマアリも来ていました。
クロオオアリの場合、サンタローザに来ているどの個体も腹部は膨れてはいませんでしたが、クロヤマアリは花の蜜を集めたようです。腹部が膨れたクロヤマアリがサンタローザの木から下りて行くのを見ました。
例年のように、ナナホシテントウはもうすっかり活動を始めていました。
今年は、たったの1匹でしたが、3月11日に庭でクロオオアリを見つけました。それから5日後の3月16日、この日は多数のクロオオアリが庭で活動をしていました。
直ぐ近くには梅(品種名露茜)が開花していて、この木に何匹かが上っているようです。ふと見ると、1匹のクロオオアリが何かを咥えて、梅の木から下りてきます。
その後を追ってみると、双翅目(ハエ目)らしい昆虫を咥えているのが分かりました。この季節、自然界ではなかなか得難いタンパク源です。梅の樹上でどのようにして獲物を捕獲したのか興味深いことです。
巣穴はここのようです(C巣)。露茜の花にもクロオオアリが来ていました。
大家族のトゲアリのコロニーT140906-40は、これまでからアンテグラウンドⅡ型に出て来て、蜜を吸っています。
幼虫は既に育ち始めているようです。
参照:「トゲアリの幼虫の様子」(2020年3月20日)
ここ数年、自宅の庭で、春に、クロオオアリが地上に出てくる最初の日を記録しています。正確には、私が最初に地上で見かけた日ということになります。
2017年は3月26日、2018年は3月25日、2019年は3月20日、2020年は3月18日に、2021年は3月6日、そして昨年は3月13日でした。
今年は、3月11日、意外なところでクロオオアリを見つけました。ミツバチの巣箱の中でした。この巣箱の中のミツバチは、既に群が崩壊していました。
クロオオアリは1匹だけでした。ミツバチの巣箱は、設置していた場所から離れた別の場所で保管しますから、このクロオオアリはミツバチの巣箱を設置していた場所に戻しました。
2月11日のブログで、「この大型のコンクリート人工巣2種に開放蓋を作成することで、ムネアカオオアリの単独女王アリを飼育している1つのケースを除いて、現在飼育している全ての飼育容器に開放蓋を設置(38個)し終えました。」と書きましたが、この度は、38個全ての飼育容器に大気圧給水器を用意することにしました。
既に200mLの大気圧給水器は4個、25mLの大気圧給水器は8個作っていますので、残り26個を25mL用で作成しました。
今日は、気温が15.3℃(15時 岡山地方気象台観測)まで上がりました。今年になってからは、1月14日に同じく最高気温が15.3℃(15時と16時 岡山地方気象台)まで上がったことがありましたが、これらの時刻での天候は、曇で日照時間が時間当たり0.0時間でした。今日の場合は、14時は14.6℃で、14時15時共に快晴で時間当たりの日照時間は1.0時間でした。つまり、ずっと晴れていた(9時から15時まで各1.0時間)わけです。アリを飼育している部屋は、南と西向きにあり、しかも2階ですので、外気温よりも室温の方が高かったと思われます。
アンテグラウンド(大型の活動室)で飼育しているアリは、活動の状況が分かりやすいのですが、この日、明らかにアリが動き出していました。
ところが、大コロニーのクロオオアリのコロニーS/N:B15006には動きはありませんでした。
現在飼育中のコンクリート製の人工巣には、カップ型の人工巣の他に、直径15cmのクロオオアリ用の人工巣1個と、カブトムシの飼育容器を利用した人工巣2個があります。
2月11日、これらに開放蓋を作りました。
この大型のコンクリート人工巣2種に開放蓋を作成することで、ムネアカオオアリの単独女王アリを飼育している1つのケースを除いて、現在飼育している全ての飼育容器に開放蓋を設置(38個)し終えました。これで、飼育容器の中へのアクセスがし易くなります。
これまでに製作してきたこれら38個の開放蓋が、アリの逃亡を防げるかどうかは、今後検証することになります。
Seriaで購入した「ClearCase DEEP」というプラスチック製の容器をまとまった数、保管していました。このケースを再利用して、2021年と2020年に新女王アリを採集したコロニーを引越、飼育することにしました。対象としたのは、クロオオアリ6コロニー(BH210523-28/31/36/46/48/53)とムネアカオオアリ1コロニー(R200603-021)です。
クリアケースには元々蓋がありませんでしたので、開放蓋を作りました。
次に極く簡易的な人工巣を作りました。3部屋から成る人工巣です。
引越は、飼育中の飼育容器から全てのコロニーの構成員を振り落とす方法で強制的に行いました。
夕刻見ると、BH210523-53が、いち早く、全構成員が巣房に入っていました。
コンクリート製のカップ型人工巣で、現在クロオオアリを8コロニー飼育しています。
蓋の部分は、W拡張蓋に取り替えることができます。
この度は、このW拡張蓋の観音開きになっている上部の蓋の部分を取り外し、開放蓋のW拡張蓋にします。
続けて、このカップ型のコンクリート人工巣用に、25mL容量の大気圧給水器を作りました。200mL大気圧給水器を小型化しています。
小型の水槽の中に人工巣を入れて飼育しているオオアリのコロニー(「生き続ける2011年採集の女王アリ」等参照)は、現在13あります。これらの小型の水槽の蓋は、3分割した密閉蓋になっています。
この度、新たに開放蓋を作り、13コロニー全てに開放蓋を設置することにしました。
開放蓋の内側にはベビーパウダーに無水エタノールを加えて塗ります。
更に、小型水槽用に給餌・給水器を作ることにしました。
アリ返し(高さ2cm)は2箇所になっています。本来ならアリ返しを方形に囲むように更に2箇所付ければ良いのですが、利用済の3分割密閉蓋を再利用してカットして使ったため、長辺方向に湾曲があり、接着が困難でしたので2箇所になりました。
25日のブログで、200mLの大気圧給水器をアンテグラウンド内に設置したことについて書きましたが、27日、その給水器から水が漏れ出ていました。給水器内にあった100㎤の空気が膨張したのが原因のようでした。大気圧給水器に水を100mL入れた時点では室温がとても低く、その後エアコンを点けるなどして気温差が大きくなったからでしょう。
寒い季節以外は起こらないと考えましたが、通年のことを考え、溢れ出た水がアンテグラウンド内に直に流れ出ないように、留水器(注:造語)を作ることにしました。
容器の底面を10cm×10cmの正方形とし、高さを2cmとすれば、容積は200mLとなります。大気圧給水器の最大容量は200mLですから、この容器の高さですれすれよいわけです。ですが、オオアリの水死を防ぐために、留水器の底に部材を敷くことにしましたので、留水器の高さを2cmよりも高くすることになります。
部材としては、かなり特殊な玄関マットを使うことにしました。厚みは1cmですが、スポンジよりも更に隙間の多い構造です。
10cm×10cmにカットした玄関マットの体積を量るため、玄関マットを平形の100mLマスに入れて、100mLマスがいっぱいになるまで水を入れ、その水の重さを量りました。
水の重さは78gでしたので、玄関マットの体積は22㎤であることが分かります。そこで、玄関マットを底に敷いた方形の容器に、200mLの水を溢れないように入れるには、2.22cmの高さが必要になることがわかりました。
このことを考慮して、留水器の高さを2.5cmとして製作しました。
アンテグラウンドシリーズ(Ⅰ型、Ⅱ型、Ⅲ型)には、中にキューブ型の小型水槽を常設し、オオアリが常に水分補給ができるようにしていました。小型水槽にはポンプ式の水循環濾過器を入れていて、更に水質浄化液を注入していましたので、水質は良い状態で保たれていました。
長くて4年半程、キューブ型の小型水槽を使い続けてきましたが、デメリットを2点ほど感じていました。
1つは、オオアリが昆虫を解体した後の残滓や仲間の死体を水に捨てる習性があり、水質が保たれていても、濾過器や水槽を取り出して掃除をする必要がありました。
もう1つは、オオアリは水辺を好む習性があり、夏場は特に、常に多数のオオアリが水槽に群がり、(そのことで濾過器や水槽をアンテグラウンドから取り出す際に支障となるだけでなく、)水面に飛び出して泳ぎ始め、濾過器で水を循環していることもあり、陸に上がれなくなって水死することがありました。
そこで、これまでとは給水の仕方を変えて、大気圧式の給水器を製作・設置することにしました。
最大給水容量を200mLとしました。これだけ容量があれば、自然蒸発がし難い構造ですから、かなりの期間水を補給しなくてもよいでしょう。4側面の内2側面の下方に1.6×2.0mmの切り込みを入れていて、水が流れ出るようにしています。吸飲箇所の幅は4mmです。ただ水がどの程度腐敗するかは今は分かっていません。底面には脚を4箇所付けていて、給水器をアンテグラウンドの中に置く際、オオアリを挟まないようそれぞれ脚幅を短めの15mmにしています。
大気圧給水器に水を入れる際に便利な器具も作りました。
大気圧給水器に水を入れる際は、給水器を逆さにして、底面の径10mmの穴にロートを差し込みます。
2側面の下方の切り込みをとても狭くしたので、水が出難かったようです。翌日になって、適量の水が出ていました。
1月25日、残り3個のアンテグラウンドの中の水槽を取り出し、この日製作した200mL大気圧給水器を残り3箇所にも設置しました。
クロオオアリのコロニーB200603-067は、2020年の6月3日に新女王アリを採集したコロニーです。比較的順調にコニーが大きくなり、昨年の5月3日に大型のコンクリート人工巣(カブトムシの飼育容器を利用)に引越させていました。
それ以後も、働きアリが増えていきましたので、この度、コンクリート人工巣から、更に居住空間が広いアンテシェルフに引越させることにしました。併せて、アンテシェルフに外付けで餌器を取り付けます。
翌日の朝、引越は既に完了していました。ちなみに、引越先を暗くしておくのがよいように思われがちですが、今回はその必要はなかったようです。
新たに作る餌器は、クロオオアリのコロニーB110608-07の引越の際に作った「開放蓋式アンテフィーダー」より一回り大きなものです。木製の台の上にアンテシェルフと一緒に載せます。
開放蓋の裏面に、ベビーパウダーを無水エタノールで練って塗りました。
現在飼育しているクロオオアリのコロニーの中で、一番採集年が古い女王アリは、2011年に結婚飛行を了えた女王アリです。B110608-06とB110608-07とB110608-11です。何れも6月8日に長野県の駒ヶ根市内で採集しています。
結婚飛行後既に11年が経過し、新女王アリの誕生時期(羽化)が6月の末から7月にかけてだとすれば、12年以上生きていることになります。
ネット情報になりますが、昆虫の成虫の寿命でとても長いとされているのは、ある種のシロアリの女王アリ(100年)ですが、どのように検証したのかは触れられていませんでした。また、ある種の甲虫(51年)がとても長く生きていたと言う話もありましたが、例外的な記録のようです。
以下は1月9日の様子です。何れも、寄生が順調なようです。
トゲアリの寄生の試み 1 (BH210523-18にT20220910-53が寄生 )
トゲアリの寄生の試み 2 (BH210523-19にT20220910-54が寄生 )
トゲアリの寄生の試み 3 (BH210523-21にT20220910-65が寄生 )
トゲアリの寄生の試み 4 (BH210523-23にT20220910-44が寄生 )
トゲアリの寄生の試み 5 (BH210523-29にT20220910-67が寄生 )
今年のトゲアリの直短的社会寄生の試みについては、前回のブログで書いたように、11月13日の時点で、3例目のT20220910-16と4例目のT20220910-18の2例のみが生き残っていました。
12月10日には、働きアリがT20220910-16では4匹、T20220910-18では2匹死んでいて、今日(1月9日)観察すると、それぞれ働きアリが1匹死んでいました。
今日までに生き残っている働きアリの数は、T20220910-16が8匹、T20220910-18が24匹でした。両者の働きアリの数には3倍の差ができていました。
これまでクロオオアリの女王アリの寿命については、「おめでとう! 結婚10年記念日」と「11歳女王アリのコロニーを再生」で触れてきています。「11歳女王アリのコロニーを再生」は、2012年に新女王アリを採集したコロニーですが、もう一つ2012年に採集したコロニーがあります。B120614-86です。
このコロニーの女王アリは、6月14日に長野県の駒ヶ根市内で採集しています。その7年後の2019年(10月19日)には、その時飼育していたクロオオアリのコロニーでは一番働きアリの数が多いコロニーでした。2000年の9月4日に、活動室としてアンテグラウンドⅢに繋いだのですが、同年10月から11月にかけて、働きアリが大量に死んでしまいました。
後に、アンテグラウンドⅢから外し、アンテネストとリトルアンテシェルフで飼育していました。
アンテネストは自然巣を観察するように作られていますが、巣房の中の様子が見難くなっていたことと、アンテシェルフの中も清掃する必要がありました。そこで、コロニーを飼育器から取り出し、アンテシェルフを洗った後、その中に戻すことにしました。
その過程で、コロニーの状態が把握できました。働きアリは多数、雄アリは4匹、越冬幼虫は極く僅か、だったのですが、女王アリはいませんでした。
生きていれば11歳だったのですが、昨年の11歳になる6月14日に女王アリが生きていたかどうかは調べられていません。それは、前述のようにアンテネストの巣房の中の様子は全ては見られなかったからです。
けれども、越冬幼虫が僅かながらもいたのですから、女王アリが産んだものだとすれば、夏ごろまでは生きていたことになります。したがって、新女王アリの誕生時期(羽化)が6月の末から7月にかけてだとすれば、11年間生きていたことになります。
来年の春以降、越冬幼虫が成長して成虫になった時、その成虫の中に働きアリがいるなら、この推察が正しかったことになるでしょう。その一方、その成虫が雄アリばかりだった場合、女王アリが産卵したのか、働きアリが産卵したのか分かりませんから、女王アリがいつまで生きていたのかも特定できなくなり、この推察が正しかったとは断言できなくなるでしょう。
11月3日の観察で、庭のトゲアリ(T130921-09)が分巣を造っていることに触れています。今日は、このところかなり寒くなりましたので、その一方の分巣になっていた吊り下げ巣箱を屋内に回収することにしました。吊り下げ巣箱のロープを外してから、スコープカメラで巣箱の中を見たのですが、トゲアリの姿はありませんでした。
トゲアリのコロニーT130921-09は、いつのまにか完全に引越をしていました。おそらく、11月3日の観察から考えて、クリの木の地面際の朽ちた箇所に引っ越したのでしょう。来年の春になれば、そのことが確認できることでしょう。
今年の11月24日にクリオオアブラムシを観察していますが、それから2週間程経った12月7日、クリの木を見に行くと、クリオオアブラムシが、幹の下方に集まっていました。2本のクリの木の内、東方のクリの木で2箇所、西方のクリの木で1箇所に群生していました。何れも卵がありました。
この間、12月3日の朝の気温は、この冬初めて氷点下になり、霜が降りました。
参照(これまでのクリオオアブラムシの冬の観察):
「クリオオアブラムシと謎の生き物」(2018年12月9日)
「クリオオアブラムシの経過」(2021年1月19日)
庭でビワの花が咲いています。このビワの花にも花蜜があるようです。ミツバチは、晩秋から冬にかけての花の少ない時期に、このビワの花から花蜜を集めています。
先日、珍しいビワの蜂蜜を購入しました。
庭のビワの花にはクロヤマアリが来ていました。花蜜を集めているのでしょう。