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B16015が引越

B16015は、6月19日に、自宅の庭にミツバチの巣箱を使って移植したクロオオアリのコロニーです。そのコロニーが、引越を始めていました。
気づいたのは6月29日のことで、早朝に庭を見回っていた時のことでした。

6時35分撮影

先ず目に付いたのは、繭を運んでいるところでした。芝地の斜面を上へと歩いていきます。少しして、そこより下の方を見ると、同じく繭を運んでいる複数のクロオオアリがいました。

6時37分撮影

これは、6月19日に移植したコロニーが引越をしているところだろうと思い、更に下の方にあるミツバチの巣箱を見ると、ちょうど仲間を咥えて歩いていくクロオオアリがいました。

6時38分撮影

やはり、B16015が引越を始めているようです。もう一度斜面の上の方を見ると、階段として踏み石にしているコンクリートブロックと芝生の間に繭を引きずり込んでいました。

6時40分撮影

後に続くクロオオアリを観察しても、同じ場所で繭を引き込んでいきます。この場所に巣を作ったようです。その場所は、コンクリートブロックの階段の上から2番目でした。

上から2段目のコンクリートブロックに接する場所に巣を作ったようだ 巣の場所はコンクリートブロックの中央より右寄りにある

幼虫を運び出しているところも見ました。

6時50分撮影

初めに引越に気づいてから2時間ほど経っても、まだ繭を運び出しているところを見ました。

8時31分撮影

この引越はいつから始まっていたのか、また何時頃終わりそうなのかが全く分かりませんでした。ミツバチの巣箱の蓋を開けて、人工巣アンテネストを見ると、まだ引越前とほとんど様子が変わりませんでした。引越は始まってまだそれほど時間が経っていないように思えました。

8時53分撮影

引越の際、女王アリがどのようなタイミングで移動するのかを観察したかったのですが、これ以上時間を取って観察しても、しばらくの間は女王アリの引越に出会せないように思え、9時に観察を終了しました。

それから、1日置いて7月1日、ミツバチの巣箱を開けてみると、アンテネストの中のアリの部屋が空になっていました。

15時40分撮影

2匹ほどアンテネストの中で働きアリを見ましたが、女王アリも含め引越は既に完了しているようでした。
引越先の巣の場所は分かってはいましたが、巣口を特定するために、コンクリードブロックに接する芝を刈りました。すると、コンクリートブロックの1つの穴が一部むき出しになり、穴の中から働きアリが飛び出してきました。

16時7分撮影

コンクリートブロックの穴を巣として利用しているのかも知れません。だとすると、上下左右の4面はコンクリートに覆われ、安全が確保されていると思われます。
芝を刈ったために、不用心にも空いてしまった前面の穴を塞がなくてはならなくなりましたが、辺りには穴を塞ぐ材料が無いように思いましたので、真砂土で周囲を覆いました。

出入り口が残るように真砂土を周囲に被せた 16時18分撮影

1時間ほど経つと、巣口は適度に塞がれていました。

穴を塞ぐ材料として、土の他、芝も利用されていた 17時25分撮影

今回の引越先は、意外にも移植した場所からかなり離れた場所でした。

引越の全景 上から2段目のコンクリートブロックの横に引越先の新巣の巣口がある 葉の陰で見えないが遠方中央左に引越元のミツバチの巣箱がある

直線距離にして7.8mです。人間にとっては極近くですが、クロオオアリにとっては、たいそうな距離です。上掲の6月29日の8時31分撮影の繭を咥えたクロオオアリの足跡を追ってみると、ミツバチの巣箱から新巣の巣口に到着するまで、17分強かかっていました。直線距離を使って計算するのは必ずしも妥当ではありませんが、分速にするとおよそ46cm/分になります。この数値は、繭を運んでいたとは言え、クロオオアリの通常の歩く早さからするとかなり遅い数字です。その原因として考えられるのは、主に芝生の上を移動したからでしょう。もっとも、巣口から下方にあるコンクリートブロック9箇所については、全て平面を横断していました。これはクロオオアリなりの知恵のようなものなのでしょう。
どのような過程で、こんなにも移動するには不便な場所を見つけ、移動先として選んだのか興味深いところです。
ところで女王アリは引越の過程のどの時点で移動したのでしょうか。今回は、というか今回もなのですが、ついに出会すことはできませんでした。私がひそかに思っていることは、女王アリが引っ越すのは夜間なのではないかということです。鳥に襲われるのが一番危険だと思うのです。

ミツバチの巣箱で「移植」その3(B16015)

既に5月11日にミツバチの巣箱を使った「移植」を、6月8日にミツバチの巣箱を使った「移植」その2(B16013)を行っています。今回も同じ方法(「自発的」な「移植」)で移植を試みました。

移植するコロニー:B16015 (2016年6月11日に蒜山高原で採集した新女王アリのコロニー 当初から研究用アンテネストで飼育)

B16015 研究用に特別に作製したアンテネストで飼育してきた

ミツバチの巣箱へは16時過ぎに入れました。

ミツバチの巣箱の中にアンテネストを入れた 水を傍に置いている 右上の黒いものはワイヤレスの温湿度計 16時16分撮影

アンテネストの下方にあるパイプの栓を外すと、すぐにたくさんの働きアリが外へ出てきました。

アンテネストの下方にあるパイプの栓を外し、外と出入りできるようにした 出入り口の足場として石を置いている 16時18分撮影

巣箱は、庭の南斜面下の平地に置きました。この平地は通路として利用していて、芝は今後も生やしません。B16015がミツバチの巣箱から引越する際、この芝生が生えていない平地のどこかに巣を造ると観察しやすいように思います。

巣箱を置いた環境

ミツバチの巣箱で「移植」その2(B16013)

既に5月11日にミツバチの巣箱を使った「移植」を行っています。6月8日に、今回も同じ方法(「自発的」な「移植」)で移植を試みました。

移植するコロニー:B16013 (2016年6月11日に蒜山高原で採集した新女王アリのコロニー 当初から研究用アンテネストで飼育)

B16013 研究用に特別に作製したアンテネストで飼育してきた

ミツバチの巣箱へは14時頃に入れました。

ミツバチの巣箱の中にアンテネストを入れた 蜜と水を傍に置いている 左下の黒いものはワイヤレスの温湿度計
巣箱の全景
巣箱を置いた環境

巣箱を置いた場所は、ほぼ終日直射日光が当たる場所ですが、巣箱の中には温湿度計を入れていて、巣箱の中が高温になり過ぎないよう監視できるようにしています。

巣箱の中にアンテネストを入れて一部の蓋を取ると、取った蓋が大きいこともあってか、すぐにたくさんの働きアリがアンテネストから出てきました。巣箱の蓋をしてからも、巣門(ミツバチが巣箱を出入りする穴)からたくさんの働きアリが出てきて、中には2m程離れた芝生の上まで歩いてきました。その遠くまで歩いてきた働きアリも、その他の巣門から出てきた働きアリも、道しるべを付けながら歩いているようには見えませんでしたので、無事に巣に帰ることができるか心配でした。

引越先を襲われたB16021

5月13日にミツバチの巣箱から引越したクロオオアリのコロニーB16021に異変が起きていました。
5月19日、引越先と思われる箇所の岩の上で喧嘩のようなものが見られました。よく見ると、比較的大きなクロオオアリ2匹が、小さめのクロオオアリを両方から咥えて引っ張っていました。

小型のクロオオアリが大型のクロオオアリに襲われている 10時22分撮影

その意味がよく分からないままでいたところ、足下の芝生の上を、女王アリがとても慌てた様子で走っていました。

女王アリが逃げていく 10時24分撮影

その後を追うように何匹かの働きアリも急ぎ歩いていました。この事態を見て、B16021が他のコロニーのクロオオアリに襲われたのだと分かりました。
逃げてきた女王アリは、踏み石を一つ渡ったところで肢を止めました。

女王アリは写真の場所で止まった 10時25分撮影

もう一度、B16021の引越先だったと思われる場所を見ると大型のクロオオアリが何匹もいました。

岩で陰となっている場所にもクロオオアリがいる 10時25分撮影

女王アリが逃げる際の経路となったと思われる芝生の上を見ると、何匹もの小型の働きアリが取り残されていました。

芝生に取り残されていた働きアリたち 10時26分撮影

ふと何かを運んでいるクロオオアリを見つけました。

10時26分撮影

その運んでいたものを取り上げて見ると、小型のクロオオアリの死体でした。

10時28分撮影

ところで、女王アリが落ち着いた場所には、働きアリが僅かしか付いて来ていませんでした。その内に女王アリの居場所を見つけて、取り残されていた働きアリたちが移動するだろうと思っていましたが、しばらくしてもそのような動きはありませんでした。そこで、1匹ずつ捕らえて女王アリの元へ移動させました。

女王アリの下に集めた状態 働きアリの数が明らかに減っていた 10時48分撮影

この場所では日射が強いため、板を被せました。

10時48分撮影

それから1時間ほどして、まだ板の下にアリたちがいることを確かめ、そのすぐ横の芝を抜き、軽く掘って真砂土で埋めました。

そこに巣を造ることを期待して、この上にも板を被せました。

ところで、B16021を襲ったクロオオアリのコロニーを特定しようと思い、大型のクロオオアリがいる岩に蜜を垂らしました。

蜜で腹部を膨らませたクロオオアリの帰路を追うと、A巣のアリであることが分かりました。A巣はこの場所からはかなり離れているのですが、なぜB16021を襲うことになったのか、思い当たることがありました。それは、B16021が引っ越した後、しばらくして、引越先と思われる極近くの岩の上に蜜を垂らしていました。その蜜をA巣の働きアリが見つけてやって来るようになったと考えられます。
ところで、B16021が逃げる際、あまりにも慌てていたらしく、幼虫などは1匹も持ち出せていません。まだ、巣の中にあるはずですが、A巣のアリが持ち出したり、運んでいるところは見ませんでした。
夜の8時頃に板を持ち上げて様子を見ると、既に1匹もB16021のクロオオアリはいませんでした。真砂土も掘られてはいませんでした。どこかで生き延びられたらよいのですが、それはかなり難しいことです。

ミツバチの巣箱からの引越

5月13日、ミツバチの巣箱で引越が始まっていました。11日にクロオオアリのコロニーのB16021をミツバチの巣箱に入れて、わずか2日後の事です。

幼虫を運ぶ働きアリ 16時23分撮影

行き先を追ってみると、巣箱の架台の足下のすぐ横のようです。そこには、花壇の岩があり、見ることはできませんが、そのすき間辺りが新居のようです。

写真右が花壇の岩 16時26分撮影
広く写す

暗くなるまで観察しましたが、女王アリは見かけませんでした。引越は暗くなっても続いていましたから、まだアンテネストの中にいるようなら、夜の間に新居へ移動するのかも知れません。

「移植」後のBH18018の生存を確認

今年「移植」したクロオオアリのことが気になっていました。この間、移植した7箇所の全部で、クロオオアリの出入りが見られず、全滅したのではないかと心配でした。
移植の際には、クロオオアリが外部に出ないように飼育ケースの上から透明ケースを被せていましたが、これには別の効用もありました。クロオオアリを襲うものが外部から入ってくるのを防いでいたのです。しかし、4月26日からは、この透明ケースを外していました。
既にその日から、小さなアリが移植場所にやって来るようになっていました。

移植場所に入ってきた小さなアリ 4月26日16時7分撮影
移植場所に入ってきた小さなアリ 4月26日16時14分撮影

その翌日の27日から30日までの4日間は家を空けていましたので、観察ができなかったのですが、その間、この小さなアリがクロオオアリの巣を襲ったかも知れません。

5月6日、花壇に移植したBK17075の箇所を見ると、小さな穴が空いていて、小さなアリが出入りしていました。

11時7分撮影

穴は小さいのですが、クロオオアリが出入りできる大きさがありました。ですが、小さなアリにとっては大きな穴です。この小さなアリの巣穴ではなさそうです。心配していたことが起こったのかも知れません。
そこで、思い切って移植した箇所を掘り起こすことにしました。

11時16分撮影

見た限りでは小さなアリは地中からは出てきませんでした。また、クロオオアリも出てこず、クロオオアリの死骸も見当たりませんでした。結局、ここに移植したBK17075のコロニーがどうなったのかを知ることは出来ませんでした。

それから5日ほど経ち、5月11日、西斜面下に移植した3つのコロニーの安否を確かめることにしました。取り敢ずBH18018から移植箇所を掘り起こすことにしました。少し掘り進んだ時、意外にもクロオオアリの働きアリが1匹、土の中から飛び出してきました。
掘るのを止め、巣穴を特定するために蜜を与えました。

蜜を吸うクロオオアリ 右のどこかに巣穴がある 16時25分撮影

蜜を吸っている間、掘り起こした箇所からできるだけ表面の土を取り除きました。やがて、そのクロオオアリは帰路につきましたが、かなり迷いながらも、巣穴を見つけて地中へと入っていきました。

クロオオアリは巣口を見つけて、巣の中に入っていった 中央より少し右の小さな穴がその巣口 16時37分撮影

巣口が分かったので、巣口の脇に石を置いて、巣口を埋めないように土を戻しました。

巣口は石の右にある 16時50分撮影

他の2つの移植した場所は、もう掘らないでおきました。

ミツバチの巣箱で「移植」

4月22日・23日に引き続き、三度クロオオアリを「移植」することにしました。これまでの移植では、クロオオアリやムネアカオオアリにしてみれば、いわば強制的に「移植」させられたのですが、今回は「自発的」な「移植」になるようにします。

移植するコロニー:B16021 (2016年6月11日に蒜山高原で採集した新女王アリのコロニー 当初から研究用アンテネストで飼育)

B16021 研究用に特別に作製したアンテネストで飼育してきた

この研究用のアンテネストが入る箱を用意します。箱の条件としては、風雨を防ぎ、遮光でき、箱の中が高温にならないもの、外界と出入りできる穴があること、そして簡単に中にアクセスできること、です。そんな条件を満たす箱を作ることもできましたが、ちょうど条件を満たす箱がありました。ミツバチの巣箱です。

ミツバチの巣箱に入れてシリコン栓を外したところ 2019年5月11日15時30分撮影
アンテネストに出入りしやすくするためにアクリルパイプに接して石を置いた 蜜を与え、大きめのプラスチックケースの中には水を入れた 15時35分撮影
蓋を閉めた状態 蓋には4箇所換気口が備わっている 15時37分撮影
直射日光が直接本体に当たらないようにカバーを被せた

このようにして、このコロニーのアリたちがどうするかを観察します。箱の中が気に入れば、3年間過ごしてきたアンテネストでの生活を捨てずに、このままずっと住み続けるかも知れません。そうなればそれでいいのですが、引越すれば「移植」したことになります。その際には、「強制的」な引越よりも、時間をかけて引越先としてより良い場所を探して新居を構えるかも知れません。そうなれば、それに越したことはないでしょう。

2019 移植の試み 5例

昨日の引き続き、「移植」を試みました。今回は5つのコロニーで、いずれも昨年採集した新女王アリのコロニーです。いずれも働きアリが20匹前後で、1年後のコロニーの規模としては中程度です。

BH18003
BH18006
BH18010
BH18014
BH18018

この内、2つのコロニーは、昨日移植した花壇の別の空き領域に移植しました。

左がBH18003 右がBH18006

残りの3つのコロニーは、庭の西斜面下に移植しました。

2019 移植の試み 2例

今年もクロオオアリの「移植」を試みることにしました。移植するコロニーは、BK170530-075とBK170530-162で、いずれも2017年5月30日に採集した新女王アリのコロニーです。これらのコロニーは、子育てが順調ではなかったコロニーで、創巣から1年弱後の昨年の4月23日(今からちょうど1年前)、どちらも働きアリが5匹しかいませんでした。現在は少しは増えています。

BK170530-075
同じくBK170530-075 幼虫が見える
BK170530-162

これらを赤花イチゴを植えている花壇の空いている場所に移植します。移植の方法ですが、今まで飼育してきた簡易な飼育ケースのまま、その蓋を外し、その上に大きめの透明ケース被せ、地面と透明ケースの間にすき間がなくなるように透明ケースの周辺に土を寄せます。

BK170530-075
BK170530-162  この箇所はBK170530-075の東となり

最後に日光を遮るため、1×4材で作った板を被せます。

板を被せたところ

これとほぼ同じ方法(日射を防ぐ材が違う)で、去年も移植を試みています。この昨年の試みは、1年後の現時点までの経過の中で、全て失敗したと考えています。今年こそは、移植に成功すればいいのですが。

これまでの「移植」 2019年4月

「移植」という言葉を「飼育していたアリのコロニーを庭に放ち、棲息させること。または、採集してきた交尾後の新女王アリを庭に放つこと」と言う意味で使っています。
以前に住んでいた家でも「移植」を試みましたが、いずれの試みも失敗しています。今住んでいるの家では、2016年から庭への「移植」を試みていて、3年ほど経ちますので、この機会にその成否をまとめておきます。

B:クロオオアリ  R:ムネアカオオアリ  数字:コロニー数
( ):括弧内の数字は採集直後の新女王アリ単独の匹数 またはその他の説明

2016年(計クロオオアリ9コロニー ムネアカオオアリ13コロニー
4月12日 B2(NESTCON02005 2013年06月17日採集を含む) R2
4月16日 R1
4月22日 B1 R3
4月26日 B1
4月30日 B5 R7

2017年(計クロオオアリの新女王アリ単独10匹)
5月22日 B(10)

2018年(計クロオオアリ48コロニー クロオオアリの新女王アリ単独37匹)
3月28日 B4
3月29日 B6
3月31日 B6
4月1日 B4
4月2日 B8
4月3日 B18
4月23日〜 B10
5月1日 B2(B15017 2015年5月27日採集を含む)
5月16日 B(37)

以上のように3年間で、クロオオアリを104(57コロニー・47匹)ケース、ムネアカオオアリを13コロニー「移植」しました。その結果、現時点で「移植」に成功したと確認できているのは、2016年4月12日に「移植」したクロオオアリのコロニーNESTCON02005と、2018年5月1日に「移植」したクロオオアリのコロニーB15017の2つのコロニーのみです。つまり、クロオオアリでは、「移植」成功率は、104分の2で1.92%、ムネアカオオアリでは0%になります。とても厳しい結果であることが分かります。単なる推測ですが、自然界では新しいコロニーができるのは、この結果以上に厳しいのかも知れません。
NESTCON02005については、他のコロニーと比べて特に有利な条件は見いだせませんが、他方、B15017については、「移植」に用いた他の全てのコロニーと比べて働きアリの数が目だって多かった点が挙げられます。更なる検証が必要ですが、常識的に考えても、「移植」が成功するには、大きなコロニーほど有利だとは言えそうです。

NESTCON02005 2013年06月17日採集 「移植」直前の様子  2016年4月12日撮影
B15017 2015年5月27日採集 「移植」中の様子 2018年5月1日撮影

「移植」に成功していたS/N:B15017のコロニー(2)

その後7日から9日までは自宅を離れ、10日は終日雨でしたので、この巣口の観察はしませんでした。11日になり、再び水耕栽培をしているイチゴの苗にクロオオアリが来ていました。早速蜜を与えてみました。

4月11日12時31分撮影

やがて帰路につき、後を追ってみると6日に観察した同じ場所で芝生の奥へ入っていきました。6日に芝生を部分的に刈ってはいましたが、そのすぐ東側の芝生を刈っていない辺りでした。
しばらくして、巣穴があると思われる辺りからクロオオアリが現れました。後を追ってみると、イチゴの苗へ行き、先程与えた蜜を吸い始めました。おそらく、このアリは先程蜜を吸って巣へと帰っていった同じアリだと思われます。その後、今回も、巣穴があると思われる辺りで芝生の奥へ入っていきましたので、巣穴を確認できませんでした。
そこで、6日に刈った芝生の東隣を更に刈り広めました。

芝生を東側へと更に刈り広めた

3度目にイチゴの苗にやってきたのを観察したのは、13時40分頃でした。しばらくして巣に戻ってきましたが、芝を刈り広めていたにも関わらず、今度も巣穴が特定できませんでした。

芝生の奥へと入っていったが、巣穴は確認できなかった 14時00分撮影

そこで、更に芝を刈り広めました。

更に芝を刈ると穴が現れた

すると、大きめの穴が見えてきました。ひょっとするとこの穴がこのクロオオアリのコロニーの巣口なのかも知れません。
4度目にイチゴの苗に現れたクロオオアリの帰路を追ってみると、案の定、この大きめの穴の中に入っていきました。

クロオオアリが大きめの穴に入っていくところ 14時31分撮影

ところで、ここまでは1匹のクロオオアリが往復していると思っていましたが、そうではなかったのかも知れません。穴の中に入っていくのを見届けた直後に、イチゴの苗を見ると、そこにもクロオオアリがいたのです。

14時33分撮影

つまり少なくとも2匹は、イチゴの苗のところにやってきているのです。今度は、このクロオオアリの帰路を追ってみました。すると、4度目に観察したクロオオアリと同様に、やはり同じ大きめの穴に入っていきました。

14時55分撮影

これで、ここにもクロオオアリの巣があること、そして巣口の特定もできたことになります。
このS/N:B15017の巣のことを、これからはK巣と呼ぶことにします。
ところでこのK巣ですが、コロニーの規模は小さいと考えられます。コロニーの規模が大きい場合は、仲間を案内して蜜場へと向かうのですが、このコロニーのクロオオアリは、いつも単独行動だったからです。昨年、「移植」した時は、そこそこ大きめのコロニーでしたが、成員が減少してしまったようです。

翌日のK巣の巣口の様子 大きめのクロオオアリが巣口でじっとしていた 巣口のすぐ外には、少しだが土粒が運び出されていた 4月12日撮影
今回のブログの舞台全景 手前の岩の上に水耕栽培のイチゴの苗がある 左手には花壇があり、その更に左後方に桜の木の大きな切り株がある その切り株のすぐ手前にK巣があった イチゴの苗とK巣との距離は直線距離で6m弱

「移植」に成功していたS/N:B15017のコロニー(1)

昨年、庭に「移植」した数多くのクロオオアリ(のコロニー)は、全滅したと思っていました。ところが4月6日になって、そうではなかったことが分かったのです。
その日、庭で水耕栽培をしているイチゴの苗に1匹のクロオオアリが来ていました。イチゴにはアブラムシが付いていて、その苗を岩の上に置いていました。

庭で水耕栽培をしているイチゴの苗にクロオオアリが来ていた イチゴの苗にはアブラムシが付いている 4月6日14時55分撮影

B巣のクロオオアリは既に活動を始めていますが、イチゴの苗を置いている場所からは距離があり、これまでもこの岩のある辺りでクロオオアリを見かけることは、ほんのたまにしかありませんでした。そこで、B巣のクロオオアリではない可能性があるので、このクロオオアリがどこからやって来たのかを調べることにしました。やがて、まだ腹部は膨れていませんでしたが、このクロオオアリは、イチゴを植えている水耕栽培の容器から離れていきました。

15時12分撮影

クロオオアリはイチゴを置いている岩を下り、芝生の上を歩き、隣の岩の上を歩いていきました。

15時14分撮影

それから、岩で囲った花壇へと登り、ガザリアの葉の上や岩の上を西方向へと進みました。

ガザリアの葉づたいに歩く 15時18分撮影
15時21分撮影

そして、花壇を下り、一面芝生が生えている斜面を下って、桜の木の切り株の近くで芝生の中へ潜り込んだまま出てこなくなりました。

桜の木の切り株の少し右辺りで姿が消えた 15時27分撮影

この辺りに巣口がありそうです。だとすると、このクロオオアリのコロニーは、昨年の5月1日に庭に「移植」したS/N:B15017だと思われます。
(移植当初は花壇の岩のすき間などに数箇所にわたって巣を作っていましたが、最終的にはこの桜の木の右上に巣口が開いたのを観察しています。なお、同時に移植したもう一つのコロニー(S/N:B15125)は、匹数が少なめだったので、見かけた働きアリの数から推察して、この場所に巣を造ったコロニーではないと思われます)
巣穴を特定するため、芝生を刈りました。そして、巣口があると思われる近辺や、イチゴの苗辺りをしばらく見ていましたが、クロオオアリは現れませんでした。最後に蜜を入れた蜜器を巣口に近いと思われる箇所に置いておきました。

芝生を刈って蜜入りの蜜器を置いた

移植後のBK17207の生存を確認

今年になって庭に移植したクロオオアリのコロニーの中で、また新たに生存しているコロニーを見つけました。東南フェンスに4月1日に移植したBK17207です。このコロニーは移植時は働きアリが10匹いました。

庭に設置している蜜器に蜜を配っていたところ、偶然にもある蜜器の中にクロオオアリがいました。そのクロオオアリは小柄でしたので、おそらく今年移植したコロニーの働きアリだろうと思いました。そこで、蜜を吸った後、帰路を追ってみると、案の定、今年移植した場所にある小さな穴の中に入っていきました。

同じクロオオアリが2回目に訪れているところ 帰路につく直前 16時36分撮影

再び巣に戻ったところ 巣穴に入る瞬間 16時37分撮影

新女王アリの移植

今年になって既に58コロニーの「移植」を行ってきました。これらのコロニーは、働きアリがいる飼育中のコロニーでした。この度の蒜山高原行きの採集旅行では、目標を超えてクロオオアリの女王アリが採集できましたので、採集した翌日の16日の朝、この新女王アリを移植することにしました。
この採集したばかりのクロオオアリの新女王アリの移植は、昨年も行っています(「移植」を試みる)。その結果について、昨年の7月20日のブログで触れていますが、その時点では、移植した10匹のクロオオアリの女王アリの内、2箇所で働きアリが巣穴を出入りするのを確認していました。しかし、今年の春以降、巣穴があった場所で、巣穴らしい穴が見つからず、働きアリの姿もないことから、この2つのコロニーは、越冬中に死滅したものと考えられます。
今年は、昨年よりもずっと多い37匹の新女王アリを移植しました。その内20匹は、女王アリが地面を自由に歩き回らないように、プラスチックケースの中に閉じ込め、巣穴を掘る場所を限定します。

東フェンス外に移植した11箇所 プラスチックケースを被せ、女王アリが巣穴を掘る場所を限定している

西斜面下方に移植した9箇所

東フェンス外に移植してからおよそ1時間後には、穴を掘り始めた女王アリがいました。

穴を掘り始めている 9時9分撮影

更に1時間後、別の複数の女王アリも巣穴を掘り始めていました。

巣穴を掘り始めた別の女王アリ 10時9分撮影

37匹の内残りの17匹は、ケースに入れることなくそのまま庭に放ちました。

庭に放したクロオオアリの女王アリ 自由に移動できる 10時44分撮影

17匹の内、10匹は東斜面に、7匹は西斜面に放ちました。それらの女王アリがどこに行ったかは追跡していませんが、その内の1匹だけは、偶然居場所を見つけました。

既存の穴に入っている 10時53分撮影

既存の穴を見つけたようで、その穴の中にいました。クロオオアリの女王アリにとっては、その穴の入り口は少し大きめのようでした。深さはあまりないようで、しばらくすると穴の底の土を顎でくわえて運び出し始めました。……無事に巣作りができればよいのですが。

移植のクロオオアリを発見

今年移植したクロオオアリが生き延びているか心配していましたが、今日、その働きアリを見つけました。
今年移植したクロオオアリのコロニーの働きアリは、昨年生まれた1世代目で、体が小さいのです。そのため、従来から庭にいるクロオオアリの働きアリとは、見て区別がつきます。
その体が小さいクロオオアリが、網の目状のフェンスの鉄線を伝って歩いていました。急いで蜜を持ってきて、フェンス沿いのキウイフルーツまでたどり着いていたこのアリの近くに蜜を垂らしました。

蜜を吸うクロオオアリ 16時36分撮影

やがて、このアリは帰路につきましたが、歩ける道が網目状の鉄線であったため、歩く方向が自由が利かず、とても迷っていました。随分と時間をかけて、フェンスの下のセメントブロックにたどり着きますが、それからも迷っていました。結局、セメントブロックの向こう側へ行き、フェンスのこちら側からは見えなくなり、見失ってしまいました。この働きアリの移住先を特定することはできませんでした。
それから少しして、今年移植したと思われる小さめの働きアリを見つけました。腹部が膨らんでいなかったのと、見失ってあまり時間が経っていなかったので、おそらく先程の働きアリではないでしょう。今度は、フェンス下の鉄製の枠の上を歩いていました。

次に見つけた移植後のクロオオアリ 蜜を吸っている 17時13分撮影

このアリの帰路を追ってみました。この鉄製のフェンスから地面に下りるには、特定の場所を通らなくてはなりません。

フェンスは1.8mごとに一箇所の、鉄の柱でコンクリートブロックに繋がっている

上の写真のように、フェンスとコンクリートブロックは鉄の柱で繋がっていますが、柱の間隔は1.8mもあります。目が見えないアリにとっては難所です。案の定、同じ場所を行ったり来たりしていました。けれども、しばらくしてこの難所を伝ってコンクリートブロックまで下りてくると、今度は迷うことなく歩き、巣へと戻っていきました。その巣は、3月28日に移植したBK17014(その時点で13匹の働きアリ)でした。

右寄り中央少し下の黒く写っている箇所に巣口があった

しばらくして、働きアリが1匹だけで巣から出てきました。これまでの経験から、小さなコロニーの場合は、おそらく先程のアリであっても、仲間を連れて出てこないのです。このアリは、先ほど蜜を見つけた方向へと道しるべも付けずに早走りしましたが、巣の近くの例の難所を通らず、コンクリートブロックの上を主に走っていました。これでは、方角は正しいのですが、蜜のあるフェンスの枠には到達しません。間もなく、そのアリは、移植した巣のある場所に置いていた御影石の板の上に上がりました。そこで、そこに蜜を垂らしました。

御影石の板の上で蜜を飲むクロオオアリ 17時23分撮影

腹部が一杯になると帰り始めましたが、今度は、コンクリートブロックに沿って這わしている散水ホースの上を主に使って走り、とても早く巣へと戻っていきました。

巣口を確かめているところ 人間には巣口はとても分かりづらく、そこに穴があるようには思えないほど 17時24分撮影

ところが意外に思えたのは、とても早足で戻ってきたのに、巣口を確かめた後もすぐには巣の中に入らず、巣口の極く周辺を歩き回っていたことです。この行動は、3回目に蜜を吸って戻ってきた時も見られました。巣がある場所をよりはっきりと覚える行動なのかも知れません。

 

移植の試み 再度

4月4日のブログで「移植」を試みたことを書きましたが、その後の様子を見ると、移植がうまくいっていないように感じています。そこで、再度移植を試みることにしました。移植には、クロオオアリの次の10コロニーを使います。
BK17098 18(働きアリの数)
BK17111 17
BK17057 16
BK17003 14
BK17047 13
BK17079 13
BK17011 11
BK17027 10
BK17028 10
BK17006   9
これらの飼育には、前回移植を行ったクロオオアリの飼育容器とは異なり、大きめの惣菜容器を使っていました。そこで、惣菜容器の上から水槽を被せる方法を採りました。使用していない水槽は3個でしたので、この日は、上記上から3コロニーを移植しました。

移植した場所は、前回の移植場所と同じ西南フェンス下です。ただ、移植箇所は、前回移植した箇所の間としました。直射日光を避けるため、御影石を立て掛けています。

2018 移植の試み

今年も「移植」を試みることにしました。昨年採集したクロオオアリの女王アリのコロニーを使います。「新しいスタイルの簡易な飼育器」で紹介した飼育器で飼育していたコロニーです。
移植する場所ですが、これまでは観察しやすい平地にしていました。ところが、今では、平地に限らず斜面も庭の整備が進み、ほぼ全ての地面が芝で覆われています。つまり、蜜源になる雑草が無くなってきたのです。そこに77品種83本の果樹を植えています。雑草に替わって蜜源にはなるはずなのですが、果樹には殺虫剤を使います。

庭の様子

庭の整備が進むことで、アリが生活するには厳しい環境になってきました。
そこで、今年は、南側と東側のフェンスに沿って移植することにしました。どちら側にもフェンスの外に林があり、自然が残っています。

南側の様子

フェンスに沿って飼育器を置き、蓋を外して一回り大きなプラスチック製の容器を被せます。そして、地面と容器の間にすき間がなくなるように容器の周辺に土を寄せます。

飼育器の蓋を取り、一回り大きなプラスティック容器を被せ、すき間をなくすように土を寄せる 11時16分撮影

それから、日よけになるように石の板を載せました。

石の板を載せたところ

3月28日は、4コロニーを移植しました。
翌日には、地面に穴を掘っているコロニーもありました。

BK17026の場合 飼育器からはいなくなっていた 12時40分撮影

BK17026の場合 飼育器を取ってみると、巣穴があった 13時49分撮影

移植の詳細は次のようです。( )は働きアリの数
庭の敷地図参照

3月28日 4コロニー
BK17014(13) 西南フェンス(以下東から順に)
BK17018(16) 西南フェンス
BK17026(14) 西南フェンス
BK17031(12) 西南フェンス

3月29日 6コロニー
BK17033(12) 西南フェンス
BK17034(14) 西南フェンス
BK17068(12) 西南フェンス
BK17077(14) 西南フェンス
BK17152(14) 西南フェンス
BK17179(16) 西南フェンス

3月31日 6コロニー
BK17005(10) 西南フェンス
BK17036(10) 西南フェンス
BK17038(8) 西南フェンス
BK17045(9) 西南フェンス
BK17053(9) 西南フェンス
BK17100(9) 西南フェンス

4月01日 4コロニー
BK17148(9) 東南フェンス(以下西から順に)
BK17149(9) 東南フェンス
BK17151(7) 東南フェンス
BK17207(10) 東南フェンス

4月02日 8コロニー
BK17002(10) 東南フェンス
BK17009(10) 東南フェンス
BK17020(11) 東南フェンス
BK17035(9以上) 東南フェンス
BK17059(9) 北フェンス(以下東から順に)
BK17099(9) 北フェンス
BK17139(9) 北フェンス
BK17141(9) 北フェンス

4月03日 18コロニー
BK17001(10以上)
BK17058(8) 北フェンス
BK17072(土の中にいて数えられず) 北フェンス
BK17076(土の中にいて数えられず) 北フェンス
BK17087(10以上) 北フェンス
BK17187(8) 北フェンス
BK17043(7) 北フェンス北(以下西から順に)
BK17089(6) 北フェンス北
BK17103(7) 北フェンス北
BK17136(6) 北フェンス北
BK17142(6) 北フェンス北
BK17143(6) 北フェンス北
BK17157(6) 東南フェンス南(以下西から順に)
BK17158(6) 東南フェンス南
BK17160(6) 東南フェンス南
BK17169(7) 東南フェンス南
BK17183(6) 東南フェンス南
BK17206(6) 東南フェンス南

以上46コロニー

ところで、2日間に渡って妙なことが起こりました。

名札が引き抜かれている 4月4日撮影

上の写真は4月4日の様子ですが、前日にも同じことがあり、移植した巣のいくつかには、掘られたような跡がありました。

掘られた跡 4月3日撮影

その「犯人」は、どうやら鳥のようです。今朝、庭に出てみると、1羽の鳥が逃げていきました。

小型の鳥 7時25分撮影

昨年の5月12日のブログ「何者かに襲われたクロオオアリの巣」を思い起こしました。

2年越しの「移植」組

移植」については、今年も行っていますが、これとは別に、先日の3月25日に、花壇の片隅で、ある変容を目にしました。

土の粒があり、穴が掘られているようだ 3月25日撮影

これは、アリが巣を拡張して運び出した土の粒のようです。白いものはここに移植したクロオオアリのコロニーのシリアルナンバーを書いた名札です。このコロニーは、NESTCON02005 (2013/06/17採集)で、2016年の4月12日に移植しました。詳しくは、「蟻を庭に放つ その1」をご覧下さい。その後、この花壇内には2つのクロオオアリのコロニーが棲息していました(「庭にクロオオアリが定住」2016年10月8日、「『移植』組が出てきた」2017年4月2日)。今年は、3年目の春を迎えたことになります。
ただ、この巣の主の姿が見つけられませんでした。巣口を絶えず出入りしていないところから、クロヤマアリの巣ではないようには思いましたが、クロオオアリの巣だとは断定できませんでした。
それから、機会ある毎に、この巣を見ていましたが、巣口から出入りするアリの姿を見ることはありませんでした。ただ、それからも巣穴から土の粒を運び出していたようで、粒の数が増えていました。

巣の主は見えないが、土の粒が増えている 3月29日撮影

こうして、この巣の主が断定できないまま9日が経って、4月3日、巣口から70cm程離れた場所に設置している蜜器に1匹のクロオオアリがいました。

大きい方がクロオオアリ、小さいのはクロヤマアリ 3月25日に蜜を入れていた 10時4分撮影

この蜜器には、3月25日に蜜を入れておきましたが、この間クロオオアリの姿はなく、この日初めて姿を見ました。蜜は既に水分が蒸発して固形化していましたので、容器の片隅に、その上から蜜を加えました。
このクロオオアリが、例の巣口に戻っていけば、NESTCON02005の巣であることがわかります。案の定、例の巣穴へと入っていきました。

この後、巣穴に入っていった 10時6分撮影

その1分後には、別のクロオオアリが蜜器にいました。

先程のクロオオアリとは別のクロオオアリ 10時7分撮影

このクロオオアリも、NESTCON02005の巣へとはいっていきました。
更にその1分後、今度は花壇に植えてあるキイチゴの葉の上にもクロオオアリがいました。

巣のすぐ近くのキイチゴの葉の上のクロオオアリ 周辺に別のコロニーがないため、このクロオオアリもNESTCON02005の一員だと考えられる 10時8分撮影

既に複数のクロオオアリが、巣の周辺に出ていたようです。
蜜を見つけたクロオオアリが仲間を連れて蜜器へと向かうところを観察しようと思いましたが、複数のクロオオアリがいずれも単独行動を取っていました。巣から出て蜜器へと向かう際に、後をつけて歩く仲間はいませんでしたし、道しるべを付けてはいませんでした。これまでの経験から言うと、蜜を見つけた際に、こうした単独行動を取るクロオオアリのコロニーは、小さい規模でした。NESTCON02005のコロニーも、小さいのかも知れません。