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「日本アリ類同好会」への誘い

「日本アリ類同好会」は、LINEを使ったアリの飼育・観察・研究の交流グループです。2019年12月14日から運用しています。
「日本蟻類研究会」は既に存在していて、私も会員になっていますが、「日本アリ類同好会」という名称の団体はネット上で検索する限りはないようです。「日本蟻類研究会」は、大学関係者の方も多く、研究内容はとても深いのですが、「日本アリ類同好会」では、アリが好きな者同士が「友だち」になって、主に飼育方法や生態観察や採集情報などで、気軽に交流ができればと思います。ご賛同いただけるようでしたら、グループにご参加下さればと思います。
まだ、LINEをお使いになっていない方も、スマホやダブレットだけでなくPC版もございますので、導入をご検討下さい。LINEの導入の仕方については、ネット上でお調べ下さい(例えば https://line.macdrivelove.com/entry3.html 等)。
ご連絡いただければ、QRコードをお伝え致します。連絡先は info@kajitsuken.net です。
では、皆様のご参加を心よりお待ちしています。

移植1・2・3回目のその後

今年になって、これまでにクロオオアリのコロニーを4回庭に移植してきました。
 1回目 3月25日 BH210523-37 くりぽろたんの横 21-250325巣
 2回目 4月21日 B200603-067 南斜面下 20-250421巣
 3回目 4月29日 B200603-075 西平面
 4回目 5月  4日 BH18024        ブドウ園
その内、2回目と3回目についてのその後を記録しておきます。

2回目:

最も多くの働きアリがいたコンクリートブロックの継ぎ目のある場所の少し西よりの平地に
新たに巣口ができていた 5月19日撮影

3回目:

移植を始めて15日経つが、どこからか仲間を運んでいる働きアリがいた。
すぐ右横のイワダレソウの中に入って行った 5月14日撮影
玄関前のこの割れ目から出入りするクロオオアリを見かけなくなった 5月19日撮影
上の写真と同じ日に、ミツバチの巣箱を置いていたすぐ横の花壇の岩で巣作りをしていた。
移植を始めて20日も経っている 5月19日

2022年女王アリ死亡のB120614-86の働きアリ

B120614-86は、クロオオアリのコロニーで、2022年に女王アリが死亡しています。2022年から23年にかけて越冬幼虫がいましたので、それらの中から働きアリが6月頃には誕生したと思われ、これらの働きアリが最後の世代になったと考えられます。
2025年の5月15日現在、およそ50匹ほどの働きアリがいます。羽化して2年程が経っていることになります。

B120614-86 およそ50匹ほどの働きアリがいる 2025年5月9日撮影

共存の試み5ケース

BH240518-19は、昨年の5月18日に新女王アリを採集したクロオオアリのコロニーですが、昨年の8月24日には既に女王アリが死んでいました。

BH240518-19 既に女王アリはいない 2025年5月9日13時46分撮影

BH210523-60は、2021年5月23日に新女王アリを採集したクロオオアリの女王アリです。小規模のコロニーを形成していましたが、今年の5月9日には既に働きアリが全滅していました。女王アリは生きてはいたのですが、かなり弱っていました。
この女王アリをBH240518-19の中に入れ、共存を試みました。

BH240518-19の働きアリから攻撃されている 5月9日13時49分撮影

BH210523-60はかなり弱っていましたので、BH240518-19の働きアリから攻撃されても反撃ができずにいました。
この状況下で、働きアリが3匹のみ生き残っているBH240518-01のコロニー(BH240518-19と同様に昨年の5月18日に新女王アリを採集したクロオオアリのコロニー、昨年の7月30日には既に女王アリが死んでいた)を追加合併しました。

追加合併直前のBH240518-01のコロニー 働きアリが3匹のみ生き残っている 13時50分撮影

更に15時過ぎに、昨年の5月18日に採集した新女王アリのBH240518-54(働きアリ・幼生虫がいない)を合併コロニーの中に入れました。

合併直前のBH240518-54 5月9日15時9分撮影

BH240518-54は、働きアリからの攻撃を交わし、働きアリを殺しはしませんでした。
17時前には、始めに投入した女王アリBH210523-60が死んでいました。

死んだBH210523-60 16時54分撮影

そして今度は、ムネアカオオアリの単独女王アリRH240518をこの合併コロニーの中に入れました。この女王アリは、卵を産んでいました。合併すると、卵はクロオオアリの働きアリに受け入れられたように見えましたが、5月15日には、卵は無くなっていました。
ムネアカオオアリの女王アリは、クロオオアリの働きアリから絶えず攻撃を受け、応戦してムネアカオオアリの女王アリは、クロオオアリの働きアリを3匹ほど殺しました。しばらくは様子見をしていたわけですが、戦いが収まりそうもなかったので、ムネアカオオアリの女王アリを取り出しました。

ムネアカオオアリRH240518 卵を産んでいる 5月9日16時56分撮影
卵は受け入れられたように見えた 16時58分撮影

この後、最後の合併を行いました。今度も女王アリがいないBH240518-21(女王アリの死亡日の記録なし)のコロニーを合併させました。

合併前のBH240518-21
BH240518-21の簡易飼育器を逆さにして重ねた 3箇所の穴で上下の飼育器が繋がっている 17時33分撮影

2日後のほぼ同時刻、上の簡易飼育器(クリアーケースミニ)にいた働きアリは、下の飼育器に移動していました。

5月11日17時26分撮影
クロオオアリの女王アリが見える 5月11日17時27分撮影

2番目に投入したクロオオアリの女王アリBH240518-54は、この合併コロニーに馴染んでいました。

以上の共存の試みから次のことが言えそうです。

1)2年目の同世代(コロニー創設期の最初に羽化した働きアリ)の働きアリ同士は、共存できる。
2)コロニー創設の翌年のクロオオアリの働きアリと、同期のクロオオアリの女王アリは共存できるが、女王アリが働きアリからの攻撃を交わすことができることが共存の条件となる。
3)2年目の同世代であっても、ムネアカオオアリの女王アリとクロオオアリの働きアリとでは、共存できない。ムネアカオオアリの卵は、クロオオアリには受け入れられない。

2023年採集のムネアカオオアリの飼育ケース間引越

2023年に新女王アリを採集したムネアカオオアリのコロニーRH230604-02を、5月9日、より広い飼育器に引越させました。引越先は、リトルアンテシェルフと開放蓋式アンテフィーダーを繋いだ飼育器です。
飼育していたカップ型コンクリート人工巣からコンクリート部分を取り出し、開放蓋式アンテフィーダーの中に生体を落とし込みました。

引越前 カップ型コンクリート人工巣 5月9日撮影

引越の2日後(5月11日)には引越が完了していました。

開放蓋式アンテフィーダーからリトルアンテシェルフの中へ移動していた 5月11日17時30分撮影
リトルアンテシェルフの中 5月11日17時31分撮影

2024年採集のクロオオアリの飼育ケース間引越

2024年に新女王アリを採集したクロオオアリのコロニーが、5月9日現在39コロニーあります。これまでは、Seriaが販売しているプラスチックケースで飼育していましたが、より広い飼育スペースで飼育するために、5月9日、その内の6コロニーを引越させることにしました。

1)BH240518-50

丸形のコンクリート飼育器

2)BH240518-28

引越前
引越後

3)BH240518-40

引越前
引越後

4)BH240518-08・BH240518-10・BH240518-47

カップ型コンクリート製人工巣

トゲアリの寄生の試みの1と4の引越

同日のブログで記述しているトゲアリの寄生の試みの1と4を引越させることにしました。
引越先は、小型水槽に入れたリトルアンテシェルフです。ただ、巣になっているカップ型のコンクリート飼育器を分解することなく、開放蓋を取り除いて小型水槽の中に入れましたので、引越には時間がかかるかも知れませんし、そもそも引越が行われるのかは分かりません。

寄生の試み1のT20220910-53
寄生の試み4のT20220910-44

2022年一時的社会寄生の試みの様子(2025年5月9日)

2022年9月に行ったトゲアリの一時的社会寄生については、直近では昨年(2024年)の10月16日に記述しています。
以下は今年(2025年)の5月9日の様子になります。
トゲアリの寄生の試み 1 (BH210523-18にT20220910-53が寄生 )

トゲアリの寄生の試み 3 (BH210523-21にT20220910-65が寄生 )

トゲアリの働きアリはいない
女王アリは健康そうだが、幼生虫はいない

トゲアリの寄生の試み 4 (BH210523-23にT20220910-44が寄生 )

トゲアリの寄生の試み 5 (BH210523-29にT20220910-67が寄生 )
T20220910-67は、産卵はしましたが、孵化することはありませんでした。クロオオアリを含め、全滅していました。

トゲアリの女王アリの死体

トゲアリの寄生の試み 2 (BH210523-19にT20220910-54が寄生 )
こちらを参照

T210912-02・T180919・T20220910-54の様子

T210912-02は、現在飼育しているトゲアリのコロニーの中では、2番目に大きなコロニーです。アンテグラウンドⅢを活動室にしています。

T210912-02 2025年5月9日撮影

T180919は、現在飼育しているトゲアリのコロニーの中では、3番目に大きなコロニーです。人工巣リトルアンテシェルフを小型水槽に入れて飼育しています。

T180919 2025年5月9日撮影

T20220910-54は、現在飼育しているトゲアリのコロニーの中では、4番目に大きなコロニーです。人工巣リトルアンテシェルフを小型水槽に入れて飼育しています。トゲアリの寄生の試み 2(BH210523-19に寄生 )です。

T20220910-54 2025年5月9日撮影

ほぼ3年間生きているクロオオアリの働きアリ

アンテグラウンドⅢを活動室として使用しているトゲアリのコロニーT210912-02には、今もクロオオアリの働きアリが生きています。昨年と比べれば、極僅かになっていますが、4匹確認できました。

2025年5月9日撮影
2025年5月9日撮影
2025年5月9日撮影
2025年5月9日撮影

T210912-02がクロオオアリのコロニーへ寄生を始めたのは、2021年9月16日でしたので、それ以後は、クロオオアリの女王アリは産卵をしていないことになります。2021年から2022年にかけての越冬幼虫はいたわけですから、最も若いクロオオアリの働きアリは、2022年の7月ごろまでには成虫になったと考えられます。そこで、クロオオアリの働きアリの成虫の寿命は、長生きしているこれら4匹の場合は3年ほどになります。

関連ブログ
①「働きアリの寿命」(2012年8月31日)
 「1年以上(生存中)」
②「1匹だけ育った働きアリ」(2021年8月31日)
 「成虫になって1年(生存中)」
③「働きアリの寿命」(2013年3月25日)
 「今年で2回目の春を迎えようとしている(生存中)」
 「約20ヵ月生きている(生存中)」
④「働きアリの寿命(その2)」(2013年6月10日)
 「23ヵ月間(確定)」「3年目を越えるのはもう目前(生存中)」
⑤「働きアリの寿命(その3)」(2014年6月19日)
 「最長で2年と11ヶ月近く生きていた(確定)」
⑥「外勤が少ないトゲアリ」(2020年5月29日)
 「最短でも11ヶ月ほど(生存中)」
⑦「トゲアリの様子 2020年10月」(2020年10月15日)
 「1年と4ヶ月以上に渡って生きている(生存中)」
⑧「ほぼ2年間生きているクロオオアリの働きアリ」(2021年5月31日)
 「ほぼ2年間生きている(生存中、例外的)」
⑨「クロオオアリの働きアリの寿命」(2024年8月9日)

今年4回目の移植 BH18024

BH18024は、2018年に蒜山高原で新女王アリを採集したクロオオアリのコロニーです。

BH18024 5月4日撮影
BH18024 5月4日撮影

5月4日、このコロニーを庭に移植しました。

ミツバチの巣箱に飼育器のまま開放蓋を外して入れた 水槽の中の板は梯子代わり 5月4日15時36分撮影
移植した環境 ブドウ園の片隅

翌日の5月5日、17時頃に見に行くと、巣作りが始まっていました。そこは、ミツバチの巣箱から0.8m程離れたコンクリートブロックの穴でした。

17時3分撮影
左中央奥の茶色の土が見えるところが巣作りの場所

さらにそこから1.3m程離れたところにあるコンクリートブロックの穴でも巣作りをしていました。

左側が最初に見つけた巣作りの場所 右側が2番目に見つけた巣作りの場所
巣作りの場所 同じくコンクリートブロックの穴で巣作りをしていた 17時6分撮影 

人工巣の中を見ると、まだ多くの幼生虫がいました。幼生虫の引越はまだ始まっていないようでした。

働きアリは少なくなっていた 17時20分撮影

北フェンスの裏側に回ってみると、クロオオアリが喧嘩をしていました。今まで気づかなかったのですが、近くにクロオオアリの巣がありそうです。

17時27分撮影
17時27分撮影

さらに、南フェンスの裏側で、もう一箇所巣作りをしているのを見つけました。そこは、ミツバチの巣箱からは4.3m程離れたところでした。

17時29分撮影
写真下の土粒が重なっているところが巣作りをしているところ

今年3回目の移植の2日目 B200603-075

翌日になると、巣作りが進んでいました。

玄関脇 土粒が増えている 4月30日7時17分撮影
敷石の隙間 土粒が増えている 7時18分撮影
花壇側面の岩の隙間 土粒が増えている 7時20分撮影

正午過ぎに人工巣を見ると、もう僅かしか幼生虫が残っていませんでした。

人工巣の中 僅かに幼生虫が見られる 12時22分撮影

女王アリも引越したようです。残念なことに、女王アリの引越を観察できませんでしたので、どの巣作りの場所に引っ越したのかは断定できませんでした。ただ、幼生虫が大量に運び込まれていた玄関脇だろうとは思います。
17時過ぎになっても、まだ幼生虫や仲間が運ばれていました。

人工巣が入っている水槽で 17時7分撮影
人工巣が入っている水槽で 17時7分撮影

18時頃になると、幼生虫の引越もほぼ全て終わったようでした。

17時59分撮影

敷石と敷石の隙間で巣作りをしていた働きアリたちは、ほぼ全部かどうかの判断はできないのですが、玄関脇の巣に合流したように思えました。
他方で、花壇側面の岩の隙間では、女王アリが引越を済ませていた正午以降も巣作りが継続していました。引越元の人工巣との行き来がある中でのことですが、それにもかかわらず、コロニーの分裂が起こっていました。

花壇側面の隙間で巣作りが継続していた 17時39分撮影
ミツバチの巣箱から花壇へと向かう働きアリ 17時44分撮影

今年3回目の移植の1日目 B200603-075

B200603-075は、2020年の6月3日に駒ケ根市内で新女王アリを採集したクロオオアリのコロニーです。かなり大きなコロニーになっています。

B200603-075 4月29日撮影
かなり多くの幼生虫が育っている 4月29日撮影

4月29日、このコロニーを庭に移植することにしました。移植は、今年になって3コロニー目です。

飼育器をミツバチの巣箱の中に入れ、飼育器の開放蓋を外して板を梯子代わりに入れた 10時43分撮影
移植した環境 庭の西端に近いところ

昼過ぎには、既に多くの働きアリがミツバチの巣箱から出て、地面を歩いていました。

13時21分撮影

15時ごろになると、2箇所で巣作りが始まっていることに気づきました。

玄関脇 15時2分撮影
敷石と敷石の間の隙間 15時8分撮影
写真右下の玄関脇と写真中央上の敷石と敷石の間の隙間

17時頃になると、幼生虫や仲間の引越が始まっていました。

玄関脇に幼虫を運び込む 17時0分撮影
玄関脇に向かって仲間を運ぶ働きアリ 17時1分撮影
幼虫を咥えて敷石の隙間に入ろうとしている働きアリ 17時7分撮影

人工巣の中を見ると、まだ多数の幼生虫がいました。引越は始まったばかりなのでしょう。

17時11分撮影

ところで、巣作りはこの2箇所以外でも始まっていました。ミツバチの巣箱を置いているすぐ横には花壇があるのですが、その花壇の側面の岩の隙間でも土粒を運び出している働きアリがいました。

花壇側面の岩の隙間 17時15分撮影

こちらの花壇側にも働きアリが出かけていて、在住のクロオオアリと喧嘩になっていました。

15時17分撮影

BH210523-37の引越先の別の場所で巣作りが始まっていた

3月25日に移植を開始したBH210523-37が、4月19日には引越を完了していました。そのブログで、「今回の移植の引越先は、2箇所巣口ができたとは言え、ほぼ同一箇所であることから、引越先が分裂しなかったと言えそうです」と書きましたが、今日気づくと、花壇の反対側でも巣作りをしていました。
下の写真では、これまでは、左下の岩の下方と左方に巣口が開かれていましたが、それらの箇所に加えて、写真右の大きな岩の(写真で見て)上方でも何箇所か巣作りをしていました。

全景
巣作りの箇所の一つ 4月28日7時15分撮影
巣作りの箇所の一つ 7時17分撮影
巣作りの箇所の一つ 7時17分撮影

これらの巣作りが、以前からの2箇所の巣作りと全て地中で繋がっていれば良いのですが、少しばかり離れ過ぎているようにも感じます。
ちなみに、以前からの2箇所の巣作りの箇所では、とても多くの土粒が運び出されていて、かなり巣穴が広がっていると思われます。

4月28日7時19分撮影
4月28日7時20分撮影

今年2回目の移植 B200603-067

B200603-067は、新女王アリを2020年6月3日に駒ケ根市で採集したコロニーです。

移植直前のB200603-067 4月21日13時17分撮影
同上
同上 たくさんの幼生虫が育ちつつある

このコロニーを4月21日、ミツバチの飼育箱の中に入れて、庭に移植しました。

13時28分撮影
ホース接続用の2箇所のアクリルパイプのシリコン栓を外した 13時29分撮影
移植した環境 庭の南面下

今年第1回目の移植の時とは違って、すぐに働きアリが多数巣門から出て来ました。

13時47分撮影

16時過ぎに見に行くと、採集活動をしていました。また、巣門にはフタフシアリ亜科のアリの死体が散乱していました。

テントウムシの死体があったようだ 16時8分撮影
右の働きアリは白い塊を咥えている 16時9分撮影
小さな物体が点在している 16時9分撮影
拡大してみるとアリの死体だとわかる 16時11分撮影

翌日の4月22日、ミツバチの巣箱の中の人工巣の様子を見ると、かなり働きアリが減っていました。ですが、幼生虫は多数いました。

4月22日15時22分撮影

どこかで巣作りが始まっているのかも知れないと思い捜していると、3箇所見つけました。

一箇所目
移植場所の西方6m程離れた場所 写真左下辺りで巣作りをしていた
二箇所目 移植場所から西方の坂の上で巣作りをしていた 移植場所からは4.6m程離れている
三箇所目 移植場所から西方の坂の上で巣作りをしていた 移植場所からは3.4m程離れている

その翌日の4月23日、働きアリが、かなり活発にミツバチの巣箱を出入りしていました。

4月23日15時31分撮影

ミツバチの巣箱のすぐ横のコンクリードブロックを伝わって、東方面へと行き来していました。その先まで追って行くと、庭の畑地のコンクリードブロックの小さな穴が巣口になっていました。

行列の東端はコンクリートブロックの小さな穴がある場所だった 15時40分撮影

しかし、最も多くの働きアリがいる場所は、その東端までは行かない途中のコンクリートブロックの継ぎ目のある場所でした。その場所へ、仲間の働きアリを運んでくる働きアリがいました。

写真左下辺りのコンクリートブロックの継ぎ目に、より多くの働きアリがやって来ていた
コンクリートブロックの継ぎ目
仲間の働きアリを運んできた 15時48分撮影

ミツバチの巣箱を開けて人工巣の様子を見ると、働きアリはいましたが、幼生虫が運び去られていました。いつの間にか、女王アリも引越を終えていたようです。

幼生虫が運び去られていた 16時7分撮影

このコンクリートブロックの継ぎ目の少し西よりの真下に、もう一つの巣作りをしている場所がありました。

写真下方の大きめのコンクリートの隙間でも巣作りをしていた 16時13分撮影

その翌日の4月24日、もうすっかり引越が完了していました。行列の東端のコンクリートブロックの小さな穴へと向かう働きアリは見かけなくなっていました。しかし、移植の翌日に見つけた巣作りをしていた3箇所では、働きアリが引き続き土を運び出していました。

行列の東端のコンクリートブロックの小さな穴 ここには働きアリが来なくなっていた 4月24日8時32分撮影 
一箇所目(写真をクリックすると見やすくなります)
二箇所目(写真をクリックすると見やすくなります)
三箇所目(写真をクリックすると見やすくなります)

コロニーがこのまま分散してしまうのでしょうか。心配です。

この巣を20-250421巣(女王アリの採集年と移植年月日)と名付けます。

移植BH210523-37の引越が完了

3月25日に移植を開始したBH210523-37が、4月11日になって引越先候補で巣作りを始めていたのですが、4月16日にはほぼ引越が終わりを迎えていました。

4月16日8時48分撮影
巣室の中 もう女王アリもいないようだ 4月16日8時48分撮影

そして、4月19日になると、引越は完了していて、僅かに働きアリがいました。

4月19日9時47分撮影
4月19日9時48分撮影

引越先の2箇所では、引き続き、巣作りが行われていました。

土粒を地中から運び出している 4月19日9時51分撮影
隣の巣作りの場所 土粒を地中から運び出している 4月19日9時52分撮影

今回の移植の引越先は、2箇所巣口ができたとは言え、ほぼ同一箇所であることから、引越先が分裂しなかったと言えそうです。

この巣の名称ですが、これまではアルファベットを使ってきましたが、女王アリの採集年と移植年月日を用いて、21-250325巣と名付けます。

子育てのタンパク源はどこから?

越冬幼虫が育ち始めています。トゲアリの幼虫の方が、クロオオアリの幼虫よりも早くから育ち始めていたようです。

トゲアリT140906-40 4月15日撮影
トゲアリT180919 4月15日撮影
クロオオアリB200603-075 4月15日撮影
同上

ここで、疑問に思うことがひとつあります。と言うのは、まだ今年になって1度も昆虫などのタンパク源を与えていないことです。これらの幼虫は、昆虫などの餌を食べずに成長していることになります。
このことについて、かつてのブログで触れたことがあります。2014年4月5日のブログ「食物の貯蔵とリサイクル」をご参照下さい。

移植BH210523-37の巣作りが始まっていた

3月25日に移植を開始したBH210523-37ですが、2日後の様子を見ると、ミツバチの巣箱の巣門を土粒や芝生の枯葉などを塞ぎ始めていました。

巣門の様子 3月27日16時33分撮影
土粒を運んできたクロオオアリ 3月27日16時46分撮影

地面を連なって歩いている働きアリも見かけました。ただ行き先は確かめませんでした。

どこかへ向かっているようだ 3月27日16時34分撮影

それから2週間ほどの間、目立った変化に気づきませんでしたが、4月11日になって、東側の花壇の岩の隙間で巣作りをしている働きアリを見つけました。

写真中央の岩と岩の隙間に土粒が積み重なっている 4月11日11時33分撮影
土粒を運び出す働きアリ 4月11日11時37分撮影

ここは、巣箱から5m程離れた場所です。

巣作りの場所は写真左下

巣門はかなり土粒などで塞がれていました。巣作りの場所と行き来している働きアリも多数見かけました。

巣門の様子 4月11日11時39分撮影
巣箱と巣作りの場所との間を行き来しているようだ 4月11日11時40分撮影

翌日、新たに気づいたことがありました。巣作りをしていた岩の反対側の岩と岩の隙間でも巣作りが始まっていました。

4月12日11時49分撮影

展葉前のポロタンにクリオオアブラムシが多数現れる

ミツバチの巣箱の側面にクリオオアブラムシがいました。

4月12日14時56分撮影

こんな場所にいるはずはないと思い、すぐ横のポロタン(クリの品種名)を見ると、あちこちにクリオオアブラムシがいました。クロオオアリが来ていました。

4月12日15時00分撮影

まだ、展葉前の時期にこれほど多くのクリオオアブラムシを見るのは、これが初めてになります。